ブラック企業で有名になってしまったワタミですが、上場以来初めての赤字予想となるとの発表がありました。従来予想は12億円の黒字だったのが、一転49億1200万円の赤字予想へと大幅下方修正されました。
理由としては、まずは居酒屋そのものの不振もさることながら、
人手不足に伴う店舗閉鎖などの影響が大きいようです。
また、ワタミは宅食事業も営んでいるのですがこちらも不調で、
一日当たりのお届け数が27万食に留まったことも一因とのことです(もともと14年3月期は41万食見込みだったのを35万食に引き下げた経緯があります)。
そして、ワタミは介護施設も運営しているのですが(ワタミの介護)、こちらの新規入居者数も伸び悩んでおり、
入居率が85%に留まったとのこです。
これだけの材料が揃えば赤字も止むなしでしょうが、要因としては
「ブラック企業」との噂があまりにも広まってしまったせいでしょう。特に過労自殺のような事態が起きてしまったとなれば、働きたいと思う人は減り、従業員不足で店舗閉鎖はある程度自然な流れかと思います。
また、老人ホームに入居しようと思えばそのような評判にも敏感になるでしょうから、入居率が減るのも仕方ないでしょう。結局は自業自得ということに尽きるのかもしれません。
余談ですが宅食については知人も利用しているのですが、毎日日替わりでお弁当が届く上に、1日当たり600円ほどで済んでカロリー調整もでき、しかもおいしい、とそこそこ好評でした。なので、これもワタミ自体の評判が悪くなければもう少し健闘していたものと思われます。
さて、そもそもなぜワタミがここまで叩かれるのでしょうか。やはり自殺者を出してしまったことが大きなきっかけだと思いますが、その状況で渡邉氏が悠長に政治活動などを展開してしまったことが輪をかけているのでしょうね。
以前、選挙当選後に「なぜワタミは叩かれるのか」との問いに渡邉氏は「叩きたがっている人がいるから」と他の政党を例に答えています。実際に従業員から挙げられる声を聞くと、そんな答えでは納得できる人は少ないでしょうね。いや、選挙によってワタミが叩かれる材料になるなら、やはり会社のためには出るべきではなかったのではないしょうか。正直、チェーン居酒屋なんて程度は違えど、確かにどこもそれなりにブラックな面はあると思いますので、そこで留まっていればここまで叩かれなかった可能性もあります。
世の中では「ブラック企業からレッド企業へ」などとうまい揶揄をされていますが、風評が業績に直結して窮地に立たされた今、ワタミと渡邊氏の本当の実力が試されるときです。
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2014-05-02 23:05
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